不動産の売買契約を締結する前には、不動産会社の宅地建物取引士から買主へ対して重要事項説明が行われます。

需要事項説明は不動産売却において物件の現状や契約条件などを買主に伝える大切なステップですが、万が一事前説明の無かった事項が売却後に発覚した場合はトラブルに発展しかねません。

例えば、、、

敷地の境界が曖昧だった場合

隣家との境界トラブルに巻き込まれた買主から損害賠償を請求される恐れがあります。

「周知の用途地域が異なっている」、「家の近くに高層マンションが建つ予定があった」などの事実を知っていたにも関わらず、告げなかった場合にはトラブルになりやすいため注意が必要です。

不動産の売買契約を締結したあとに、買主から契約解除を求められるケースがあります。

もし契約解除が買主の一方的な事情によるものである場合には、買主から受け取っている手付金を変換する必要はありません。

ただし、売主側の都合で契約解除するときは、手付金の2倍の金額を買主へ支払わなければならない点に注意が必要です。

また、契約書にローン特約が設定されている場合、買主が住宅ローン審査に落ちたら白紙解約としなければなりません。

買主へ手付金も全額返還する必要があるので、注意しましょう。

築年数が経過した中古住宅の場合には、構造や屋根裏など目には見えない部分が劣化している可能性があります。

もし屋根から雨漏りしていたり、シロアリ被害が発生していても、事前に買主に事実を伝えておけば問題ありません。

しかし故意に事実を告げなかった場合は売主の契約不適合責任を問われ、買主から損害賠償や契約解除などを請求される恐れがあります。

後のトラブルを防ぐには、事前にインスペクションなどを実施して家に関する欠陥を洗い出すことが欠かせません。